絵はがきとしおり作成 お遍路さんに手渡しへ 宇和島・三間高生がお接待
お遍路さんに地元の魅力を知ってもらおうと、愛媛県宇和島市三間町戸雁の三間高校の生徒が、地域を代表する花などをあしらった絵はがきとしおり作りに取り組んでいる。絵はがきとしおりは100セット用意し、15日からお遍路さんに手渡す。
同校では海外研究部の生徒が2012年度から毎週土曜日に同市光満のへんろ小屋でお接待をしてきた。昨年度は部員がゼロになり休部状態だったが、4月に1年生2人が入部し活動を再開した。
部長の薬師寺梨乃さん(15)は、徳島県内のお接待でキーホルダーをもらったお遍路さんの話を聞き「自分たちも形に残る物で三間の素晴らしさを知らせたい」と考えた。四国霊場41番札所龍光寺(同市三間町戸雁)と42番札所仏木寺(同町則)までの遍路道「仏木寺道」が6月、国の文化審議会から国史跡指定の答申を受けたのを契機に、顧問の教員に相談。9月からボランティア部の1年生2人と協力し制作を進めた。
絵はがきにはピンクや緑色の水彩絵の具を使い、山並みを鮮やかに表現。しおりは咲き誇るコスモスと、地域のブランド米「みま米」の稲の2種類を色鉛筆で描いた。しおりの裏面には生徒がお遍路を題材に考えた俳句を載せる予定。
薬師寺さんは「お接待で元気を出してもらい、安全にお遍路をやりとげてほしい」。しおりの絵をデザインしたボランティア部1年安藤美穂さん(16)は「しおりを見ていつでも三間を思い出してほしい」と話した。